新年ご挨拶-「人権を守る」と敢えて言うこと
明けましておめでとうございます。本年も宜しくお願い致します。
昨年は排外主義的な動きが勢いを増した年でした。保守を標榜すればどんなに愚かしい言動でも許されるのか、国民はそれを許すのか、と暗澹たる気分になることが少なるありませんでした。
私たち弁護士の使命は、「基本的人権を擁護し、社会正義を実現すること」と弁護士法に定められています。今年も、その使命を全うすることに力を尽くす所存です。
少年のころよく見た悪夢がありました。学校の友人たちと戦(いくさ)に出かける夢です。時には近代的な装備の歩兵として、時には戦国時代の侍として、勇ましく決戦の場に臨みます。ところがいざ戦場に臨むと敵は予想外に強く、味方の友人たちは次々に戦死して行きます。私は怖くなり、突撃して行く友人たちを尻目に一人で逃げ帰ってしまうのです。目覚めた後はひどい自己嫌悪に襲われます。日頃強がりを言っていても、弱くて卑怯なのが自分の本性だと知らされるからです。
悪夢から解放されたのは、大人になったある時からでした。自分はどう頑張っても強い人間にはなれないけれど、強くなくてもできることはあると考えるようになったのです。戦場で逃げ出す弱虫にできることは、戦争になる前に、戦争を起こさせない人間になることだと考えました。また、戦争に反対したら弾圧されるような国や社会を作らせないように行動することだと考えるようになりました。そう考えるようになると、悪夢を見ないようになりました。
第二次世界大戦の前夜には、我が国のみならず、世界のあちこちで排外的な思想が盛んに煽り立てられました。今の社会の、そして世界の状況は、歴史で学んだ大戦前夜に酷似しているように感じられます。
そうした流れに流されないためにも、私たちの職能にとって当たり前である「私たちは人権を守る」ということを新年を迎えるにあたり、あえて言葉に出して宣言したいと思います。
今年1年が皆様にとって良い年でありますように。
櫻井光政
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