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2025年4月30日 (水)

成年後見人の悩み

 介護保険とともに、成年後見制度が始まって25年が経ちました。

 近年、本人の自己決定権が必要以上に制限される場合がある等の理由から、成年後見制度の見直しが検討されています。本人の自己決定権を重視するため、反対に後見人の権限を限定していく方向での修正が検討されています。

 そもそも、成年後見は本人の能力は最大限に活かしつつ、サポートが必要なところを補っていくというのが本来の趣旨です。

 なので、私も、本人ができること、やりたいことは、なるべく制限せずに自由にやっていただいていました。例えば、買物ですが、本人のお金なので、自分で買物に行けるのであれば、好きな洋服を買ったりしてもらっていましたし、タクシーを使ったりする際に、クレジットカードが必要であると言われれば、クレジットカードも解約せずに使ってもらっていました。

 ところが、最近、同じものを大量に購入したがるようになり、困ったことになっています。家族によると、以前からその傾向はあったとのことですが、化粧品など同じものを何十個も購入しようとします。昨年から歩行がしずらくなって施設に入所したので、一人での外出は制限されるようになりました。そのため、私が買物を頼まれて、家電製品や身の回りの品物を購入するようになりました。そこで、化粧品もある程度の数を購入したのですが、その直後にさらに同じものを大量に購入するよう依頼されたので、「もう一生分くらい買いましたから、しばらく止めておきましょう」と言ったところ、大変気分を害してしまい、かなり険悪になってしまいました。

 本人は必ず「私のお金です」と主張します。そしておそらく本人にとっては、気に入ったものを大量に購入することが、安心、喜びとなっていると思われます。確かに化粧品や小物類なので、大量に購入しても、極端に大きな出費になるわけではありません。しかし、使い切れないで無駄になることは明らかですので、無駄遣い、浪費とも言えます。

 険悪になって悪態をつかれるくらいなら、本人が気持ちよくいられるように希望どおりに購入することがよいのか、恨まれても拒否することがよいのか悩むこともあります。

 ですが、そこは心を鬼にして、応じないこととしています。本人のお金だからこそ、後見人には無駄遣いせずに管理する責任があるからです。

 なので、衝突しながら、悪態をつかれながら、適切な財産管理のために、本人の希望に沿えないこともしばしばです。

 このあたりは、本人の自己決定権の限界なのではないかと考えています。

                               (加藤 真美)  

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