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2020年7月20日 (月)

自筆証書遺言書保管制度が始まりました

7月10日から、法務局で手書きの遺言書(自筆証書遺言書)を保管する新たなサービスが始まりました。預ける際に法務局へ支払う手数料は1件あたり3900円です。費用面からしても利用しやすいものとなっています。

これまでは、自筆証書遺言書は自宅内で保管することが一般的でした。そのため、せっかく遺言書を作っても、相続人が発見できなかったり、発見されたとしても遺言書の改ざんの有無を巡って相続人間で争いになることもありました。そこで、相続手続きをスムーズに進めていくことができるように、法務局で自筆証書遺言書を保管するサービスが始まりました。

自筆証書遺言書の保管は、遺言を作成した本人だけが申請することができます。申請先は、住所や本籍地、所有する不動産の所在地のいずれかを管轄する法務局です。そして、相続人は、被相続人(遺言書を残した人)が死亡した後には、法務局に遺言の有無を照会することができます。このように、自筆証書遺言書を作った後はそれを法務局に預けておけば、亡くなった後も相続人に発見してもらいやすくなります。また、遺言書の改ざんを巡って相続人間で争いになることもありません。

ただ、このサービスは、法務局が、預かった遺言書の内容に問題がないことを保証するものではありません。また、法務局は遺言書の内容に関する事柄については一切相談に応じられません。たとえば、遺留分といって、一定範囲の相続人には、遺産から最低限受け取れる権利というものがあります。特定の相続人の遺留分を侵害するような内容の遺言であっても、遺言の形式面に問題がなければ、申請があれば法務局は遺言書をそのまま預かることになります。そのため、遺言書の内容面に問題がある場合は、このサービスを利用したとしても、結局、相続人間の争いを招いてしまいます。

そのため、法務局のサービスを利用する場合でも、遺言書の内容に問題がないかどうか、弁護士に相談されることをお勧めします。

(弁護士 小堀 惇)

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