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2018年11月21日 (水)

続・医学部入試問題

以前、東京医科大学が女子の合格者を一定以下に抑えるために、こっそり一律減点していた件で投稿しましたが、11月17日付朝日新聞朝刊で、またしても非常に衝撃を受ける内容の記事が載りました。

この記事は、医学部の入試における不正を受け、全国医学部長病院長会議で医学部入試に関する規範を公表したというものです。ところがこの規範、女性を理由に差別することを禁じ、浪人年数や年齢制限も一応不適切としたものの、内部進学、卒業生の親類、地域枠は取り扱いの差を良しとしています。

 内部進学や、地域枠については、理解しないでもありません。一律教育の必要性や、田舎等特定地域で勤務する医師を養成したいという意向の現れでしょう。しかし、卒業生の親類が何故、どういう理由で取り扱いの差を許されたのでしょうか。それはまさしく、これまで問題とされてきた「裏口入学」に類するものではないでしょうか。

 新聞の記事によれば、これを許したのは「親が医療人であれば医師になるのをやめにくく愛校心が強い」からだそうです。親が医師なら子も医師にならなければならないなんて、憲法の定める職業選択の自由はどこに行ったのかと思います。親が引退するときに子が医師ではないなら、部下に引き継ぐなり廃業するなりすればいいだけの話ですし、能力のない二世医師に診られたい患者などいません。また、愛校心の強さが何故その学校への入学の是非を決めるのかも理解不能です。受験制度は、いくら愛校心が強くても能力がなければ入学を認めない、そのためにあるもののはずです。愛校心が強ければ寄付金が期待できるからでしょうか。金で枠を買う、それこそを裏口入学と呼び、これまで批判されてきたことのはずなのに、今回、部長院長会議はこれを公然認める規範を出してきたということなのです。

 女性差別が許されないのは、人は性別を選んで生まれて来られないからです。この観点からすれば、内部進学か外部進学かは選べますし、浪人年数の差についても1年目の挑戦権は誰にでも平等にあったわけですから、その機会をものにできるだけの能力があったかどうかで差を設けることは理解できなくはありません。しかし、医師の家系に生まれるかどうかを人は選んで生まれて来ることができないのです。家柄、門閥主義は、既得権益を保護したいという現在の医学部上層部のエゴでしかないと思います。

(石丸 文佳)

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