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2016年3月19日 (土)

性風俗の利用をめぐるトラブル(前編)

 性風俗業の利用をめぐっては古くからたくさんのトラブルが生じています。何度となく注意喚起されていますが、なかなかなくなりません。

 渋谷、新宿といった繁華街が近い関係か、この種の相談は当事務所にも定期的に持ちかけられています。ただ、数に比してそれほどバラエティに富んでいるわけではなく、事件類型は概ね二つに整理できるのではないかと思います。

1.風営法の枠の中で営業を行っている店で禁止行為をしたパターン

  売春行為は、することも相手方となることも、法律で禁止されています(売春防止法3条)。ここで言う「売春」とは「対償を受け、又は受ける約束で、不特定の相手方と性交すること」をいいます(売春防止法2条)。

  法律の建前としては性風俗店であっても性交渉を行うことはできません。

  実際、多くの性風俗店でも本番行為は禁止事項として掲げられているのではないかと思います。

  ここで本番行為に及んでしまい、怖いお兄さん達から多額の金銭を請求されたというのが典型です。

  違反行為をした場合、女性従業員への慰謝料として正当な金額であれば払うのも仕方ありません。しかし、この種事件の場合、尋常ではない額が請求される例が多々みられます。

  この種の事件を金銭の請求を受けている方が自力で解決するのは難しいように思われます。怖い店員さん達は身分証明書や社員証のコピーを取ったり、強姦したという念書を書かせたりします。また、利用者にはやることをやってしまったという負い目もあります。このように相手に有利な地歩を固められた状況で普通の人(専門家以外の方という意味です)が自力で巻き返しを図ろうとしても上手く行くことは滅多にありません。店舗からの金銭の要求は多額・複数回に及び、大体多額のお金を巻き上げられます。相談事例の中には店の人にサラ金のATMに誘導されて借金を強要され、そのお金をとられた方もいました。

  ただ、自力での交渉が難しい反面、弁護士が介入するとある程度理性的な話し合いができる例が多いように思われます。確かに、ルール違反をした客には適法性に疑義のあるような扱いをすることもあります。ただ、基本的には普通のサービス業と同じで、決して話が分からないわけではないというのが実感です。

  交渉一般に言えることですが、まだ金銭を払っていない段階で示談金を落ち着きくべきところに持っていくことはそれほど難しくはありません。ただ、一旦払ったお金を取り戻すのは難渋します。

  したがって、この種の事例では、とにかく早く法律事務所や弁護士に相談に行くことが重要ではないかと思います。早ければ早いほど、払った金銭の額が少なければ少ないほど出費を軽減できる可能性は高まると思います。

  少し長くなってきたので、二つ目の類型については次の記事に回します。

(弁護士 師子角 允彬)

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