« クライアントの立場に立って | トップページ | 森元首相の発言から「反省」とはなにかを考える »

2014年3月 2日 (日)

経営者保証に関するガイドライン

平成26年2月1日に、経営者保証に関するガイドラインが施行されました。
http://www.chusho.meti.go.jp/kinyu/2014/140130keiei.htm
だいぶ難しい話しですが、今回はこのガイドラインを紹介してみたいと思います。

銀行等の金融機関は、中小企業に融資する際、当然のように社長に連帯保証を求めてきました。この連帯保証は、俗に経営者保証と呼ばれています。この経営者保証があるため、会社の経営が立ち行かなくなった経営者は、個人としも破産等をせざるを得なくなり、経営者保証は一種のペナルティーとして機能してきました。経営者保証が当然のように求められていることから、経営者保証が起業を阻害しているとか、これがあるから破産直前まで金融機関に相談できないなど、様々な批判が寄せられてきました。

このガイドラインは、不必要な経営者保証を抑制すると共に、経営者保証を求める場合でもその範囲を合理的な範囲に制限させるため、国の関与の下、日本商工会議所と全国銀行協会が中心になり策定されたものです。法律ではないので強制力はありませんが、多くの金融機関は、このガイドラインを遵守しますと表明していますので、中小企業経営者と金融機関の関係に一石を投じるのではないかと期待されています。

 さて、肝心の内容の説明をさせていただきたい所ですが、内容は非常に複雑かつ難しいので、ここでは要点のみ紹介したいと思います。もし、本ガイドラインに興味を持たれた方は、ぜひ当事務所への相談をご検討ください。

 このガイドラインは、
1 これから受ける融資の経営者保証の在り方を定めており、一定の場合には、金融機関に経営者保証を求めない可能性、代替的な融資手法活用の可能性の検討を求め、さらに経営者保証を求めるときは、その必要性等を丁寧かつ具体的に説明することを求めたり、漫然と融資額と保証額を同額にしないことを求めたり、一定の条項を保証契約に盛り込むことを求めたりしています。

2 また、過去に結ばれた経営者保証についても、経営改善等の理由で見直しを求められたときで、一定の条件を満たすときは、1の場合と同じ様な対応を求めています。

3 特に、事業承継に伴い、退任する経営者から保証契約の解除を求められたときで、一定の条件を満たすときは、実質的な経営権の有無、保証契約以外の債権保全状況、返済能力等を勘案して、適切に対応することを求めると共に、後継者に漫然と保証契約を引き継がせるのではなく、一定の場合には、1と同じ様な対応を求めています。

 なお、上記の「一定の場合」というのは、それぞれの場合で多少の差はありますが、おおよそ以下のとおりです(詳しくは法律相談時にご質問ください)

ア 融資を受けている方が中小企業・小規模事業者等であること
イ 保証人が個人で、中小企業の経営者またはこれに準ずる人であること
ウ 融資を受けた者(債務者)と保証人が弁済について誠実で、債権者(金融機関等)の求めに応じて適時情報開示し、正確かつ丁寧に信頼性の高い情報を開示・説明すること
エ 反社会的勢力ではなく、その恐れもないこと
オ 法人の業務、経理、資産所有等に関し、法人と経営者の関係を明確に区分・分離しており、報酬、賞与、配当、貸付等が社会通念上適切な範囲を超えないこと等
カ 財務状況及び経営成績の改善を通じて返済能力の向上に努めていること

(小口幸人)

桜丘法律事務所のHPはこちら。

刑事事件のご相談・ご依頼はこちらへ。

ウェブ上の簡易な無料相談もやっています。こちらへどうぞ。

« クライアントの立場に立って | トップページ | 森元首相の発言から「反省」とはなにかを考える »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 経営者保証に関するガイドライン:

« クライアントの立場に立って | トップページ | 森元首相の発言から「反省」とはなにかを考える »

2024年5月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  
無料ブログはココログ