神山啓史弁護士,司法研修所教官に決定
当事務所の神山啓史弁護士がこの度司法研修所の刑事弁護教官に就任することが決まりました。意外に思う方も多いと思いますが,第二東京弁護士会から5度目の推薦を受けての決定でした。
言うまでもなく,神山弁護士はわが国を代表する刑事弁護人の一人です。第二東京弁護士会は20年近い昔,4度に亘って神山弁護士を刑事弁護教官に推薦してきましたが,採用されませんでした。私は当時,弁護士の誰もが認める刑事弁護人を推薦しているのに採用しない最高裁・司法研修所に対して憤りを禁じ得ませんでした。
その後神山弁護士は桜丘法律事務所に加わり,東京電力OL殺人事件の1審無罪獲得,足利事件再審無罪獲得,東京電力OL殺人事件再審無罪獲得など,大きな成果を上げる傍ら,若手弁護士・修習生に公開の神山ゼミを開催するなどして,独自に若手弁護士の教育に尽力してきました。最近では検察庁や警察大学校で講義を依頼されたり,司法研修所で裁判官の研修の講義を依頼されたりするようになりました。東京大学の法科大学院でも講義を担当するようになりました。
この間刑事裁判の実務も大きく変わり,被疑者弁護制度が誕生し,裁判員裁判が実施されるようになりました。刑事弁護人の果たすべき役割がますます大きくなってきたと言えます。
第二東京弁護士会は満を持して,もう一度神山弁護士を推薦しました。弁護の技術も,教育の技法も,いずれを取っても神山弁護士に勝る弁護士はそうはいないからです。神山弁護士は二つ返事でこれに答えました。
40代が適齢期とされる司法研修所教官の職に58歳の神山弁護士が5度目の挑戦をすること自体,見る人によっては無謀ともいえる挑戦でしたが,ついに最高裁・司法研修所は神山弁護士を刑事弁護教官として迎え入れる決定をしました。遅すぎる決定ですが,今最も求められていた決定だと思います。
私たち桜丘法律事務所の同僚弁護士は,誇りをもって,神山啓史弁護士を司法研修所に送り出したいと思います。
(櫻井光政)
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