桜丘法律事務所が事務所説明会を開く理由(わけ)
既にお知らせしています通り,来る11月4日と6日の午後6時から当事務所の事務所説明会を開催します。
桜丘法律事務所の67期の採用予定は1名に過ぎません。1名の新人を採用することだけを考えるなら,説明会などを開く必要はありません。優秀な修習生からの応募の意思表示も既にいくつか頂いています。それなのに説明会を開催するのは理由があります。
桜丘法律事務所は,所長の櫻井と,神山啓史弁護士,そして櫻井のもとで修習した加藤真美弁護士が,司法過疎の地に優秀な若手弁護士を育てて派遣するために1998年に設立した事務所です。しかし,当時,過疎地に任期付で派遣するという事務所に就職したいという修習生は居ませんでした。また,刑事弁護の実務は「人質司法」と呼ばれる状況で,刑訴法学者からは「絶望的」と評される時代でした。そこで櫻井と神山は,司法修習生の啓蒙活動から行うことにしました。
桜丘法律事務所に就職しなくてもよい,司法過疎の問題があることを知ってほしい,弁護士がいかにあるべきかを考えてほしい,刑事弁護に真剣に取り組む弁護士が育ってほしい,そういうメッセージを伝える事務所説明会を行うようにしました。そうして,修習生の1割に,桜丘のメッセージを伝えることを目標に,説明会を続けて来ました。
おかげさまでこの説明会は,合格直後でまだ弁護士のイメージがつかめていない修習生たちに好評を博し,これまで続いてきました。
もちろん,ひまわり基金の制度ができ,法テラスが誕生し,その名が知られるようになった桜丘法律事務所が求人に苦労することはなくなりましたが,それでも伝えたいメッセージに変わりはありません。とりわけ弁護士の将来について否定的な意見が少なくない昨今,弁護士という仕事の誇りとやりがいを知ってほしいし,変わりつつある刑事司法をしっかりとした方向に導く人材に育ってほしい。
合格者の人数が飛躍的に増加した今日,1割の修習生に説明を行うことまではかないませんが,私たちが説明会を続けているのはそんな思いからなのです。
事務所説明会で,修習予定者の皆さんにお会いできるのを楽しみにしています。
追伸
桜丘法律事務所の採用面接は1月の最終週か2月の第1週の週末に行います。詳細は決定し次第,このホームページにて発表します。
桜丘法律事務所に入所を希望される方は,採用面接の前に,事務所説明会あるいは神山ゼミに参加して事務所の雰囲気を知っておかれることを強くお勧めします。
(櫻井光政)
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