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2013年6月21日 (金)

マタハラ(マタニティ・ハラスメント

先月、連合非正規労働センターが「マタニティ・ハラスメント(マタハラ)に関する意識調査」を公表しました。
http://www.jtuc-rengo.or.jp/news/chousa/data/20130522.pdf

 マタニティ・ハラスメントとは「働く女性が妊娠・出産を理由とした解雇・雇止めをされることや、妊娠・出産にあたって職場で受ける精神的・肉体的なハラスメント」と定義されています(同意識調査参照)。

 具体的に言えば、妊娠したらクビだと言われたり、そうでなくても自主退職するよう暗にほのめかされたりすることなどです。また、嫌がらせとして閑職に異動させられたり、降格されたり、給料を一方的に減らされたり、雇用形態を正社員から派遣社員に帰られたりすることなども該当します。議論はありますが、私は、「なぜ、あなたの仕事をしないといけないの?」「妊娠したならふつう辞めるよね。」などと集団で心ない言葉を浴びせ続けることも精神的なハラスメントの一種に該当すると思います。

 当然のことながら、法律はマタニティ・ハラスメントを放置してはいません。例えば、雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律(通称:男女雇用機会均等法)は「事業主は、女性労働者が…妊娠、出産したことを退職理由として予定する定めをしてはならない。」と明示しています(同法9条1項)。また、妊娠・出産や産休・育休を取得したことを理由とする解雇その他不利益な取扱い一般を禁止しています(同法9条3項)。妊娠・出産に起因する症状により労務の提供ができなかったり、労働能率が低下したりしたとしても、解雇その他不利益な取扱いをすることはできないとされています(同法9条3項、同法施行規則2条の2第9号参照)。職場での心ない言動やいじめに対しては不法行為として損害賠償を請求することもできます(民法709条以下)。

 意識調査で印象的だったのは、「妊娠・出産に関しては、様々な法律で保護されていることをご存知でしたか?」という質問に対し、50.3%の女性が法律の内容を知らなかったと回答していることです。マタニティ・ハラスメントは25.6%、実に4人に1人の女性が経験したと回答しています。決して珍しい被害類型でないことからすれば、相当数の働く女性が法律を知らないがゆえに泣き寝入りを強いられていると思われます。

しかし、マタニティ・ハラスメントの中には明確に違法といえるものが少なくありません。相談さえして頂ければ違法行為を正すことのできる事案は数多く存在すると思われます。どこに相談して良いのか・どのような権利があるのか・どのように権利を行使すれば良いのかといったことで、お悩みをお抱えの方はお気軽にご相談ください。単なる愚痴でも構いません。

意識調査によるとマタニティ・ハラスメントを受けた人の45.7%は「我慢した・人には相談しなかった」と回答しているようですが、弁護士はきっと良い相談相手になれます。法的手続の検討だけでなく、そこに至らぬまでもハラスメント回避の方法についてもアドバイスできることがあるかもしれません。相談によって勇気ややる気がわいてきたとおっしゃる方もいます。私たちはいつでもお待ちしています。

(師子角允彬)

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