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2013年4月 8日 (月)

町田市教育委員会の不見識に驚く

町田市教育委員会が,毎年新入学の小学生に配布する防犯ブザーを,今年は朝鮮学校に対しては配布しないことにした,というニュースを最初に知ったのはツイッターを通じてでした。

内容があまりに愚かしく且つひどいし,インターネットのニュースにもなかなか掲載されなかったことから,一部の者が面白半分に流したデマではないかと思い,すぐに反応することは控えました。しかし残念ながら事実だったようです。

報道によれば,朝鮮学校の児童に防犯ブザーを配布しない理由は「社会情勢と市民感情に照らし」てのことだといいます。しかし町田市教委は社会情勢と市民感情をどう判断しているのでしょうか。

私の目からは,社会情勢は,一部の人種差別主義者(「右翼」という評価は留保します。きちんとした思想を持っている人たちとは思えませんので。)が韓国・朝鮮の人たちを汚い言葉で激しくののしり,人々を扇動するような情勢で,とりわけ朝鮮学校の児童生徒などは今まで以上に危険な状態に晒されているように見えます。

市民感情も,ごく一部の者たちが差別主義者の言動に影響を受けつつも,大多数の人たちは,国際的に解決すべき問題があることと,国内において差別をしてはならないことを区別して考えています。

従って,「社会情勢と市民感情に照らす」なら,教育委員会は毅然とした姿勢でどの子も差別しない姿勢を貫くべきでした。今回の決定は,教育委員会自身が差別を助長するものであって看過できないものです。

現在町田市教委には抗議が殺到しており,同教委も今後の対応について再度検討するとのことですが,速やかに態度を改めることを期待します。

(櫻井光政)

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