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2013年3月 7日 (木)

カネミ油症新認定訴訟・原告団の声明

弁護士の石丸です。

以前、このブログで、皆さんに「カネミ油症新認定訴訟」という裁判が、事件が起きてから40年以上経った今でも行われていること、そしてその1審判決が間近であることをご報告しました。
過日、裁判所から和解案が示されました。それは、事実上原告1人あたり30万円の解決金で和解せよという内容でした。

40年以上も病気のデパートと呼ばれるほどの苦しみを負って生きてきた原告らにとって、あまりにも無理解極まる裁判所の和解案に対し、原告団から声明文が出ているので、本日はこの場を借りて、原告団の声を紹介したいと思います。

和解案に対する原告団声明(一部抜粋)

2008年5月23日に提訴してから5年、最後の最後に、まさかこのように情けない和解案を裁判所から突きつけられることになるとは、未だに信じられない思いでいっぱいです。
新聞報道により、これまでの協議の中で、カネミ倉庫側からの和解案の提示額が10万円であったことを知った時、何と原告をバカにしているのかと思いましたが、今回の裁判所の和解案もそれと同じく、私たち原告をバカにしている、愚弄しているとしか言いようがありません。
裁判長は、私たちのこれまで味わってきた経済的、肉体的、精神的な痛み、苦しみ、悲しみに対する対価が30万円などという金額で済まされるものだと考えているのでしょうか。なぜ旧原告らが受けることのできた最低限の補償を私たちには必要がないと考えたのでしょうか。裁判長は、真実、私たち新認定患者は、旧認定患者と比べて症状の程度が軽いと思われているのでしょうか。
2月19日に五島の原告が亡くなりました。彼で4人目です。無念の思いを抱えて亡くなっていった仲間にどのように報告すればよいのか、情けなさでいっぱいです。
私も含めて、命がけでこれまで本訴訟を戦ってきた原告らが、今、感じているのは、怒りと絶望感とそして情けなさです。
未だに未認定である私の子供らを含め、何の補償も、救済も受けていない被害者らが多数存在する現実を考えれば、このまま私たちがこのような貧弱な内容の和解案を受け入れることは絶対にできません。
いつもご支援くださる皆様、どうか、今後とも新認定訴訟原告らの実情をご理解の上ご支援を賜りますようお願い申し上げます。

平成25年2月21日 原告団団長 古木 武次


(石丸文佳)

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