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2013年2月14日 (木)

勾留について

グアムで痛ましい通り魔事件が起こりました。グアムは日本からも近く,観光客のほとんどが日本人という観光地です。リゾートや観光に出かけた先で,なぜこのような事件に巻き込まれなければならないのかと思うと,残念でなりません。亡くなられた方のご冥福をお祈りすると共に,怪我をされた方の一刻も早い回復をお祈りしています。

さて,この事件については,被疑者が勾留されたとのニュースが出ていました。

http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG1400Y_U3A210C1CR0000/

ニュース中,

 検察当局は13日に刑事手続きを開始。容疑者は同日、勾留手続きのため裁判所に出廷し、裁判所は200万ドル(約1億8700万円)の保釈金を設定して勾留を命じた。

との記載があり,日本の被疑者の勾留制度とはずいぶん違うのだな,と驚きました。

日本の場合,被疑者段階での勾留には保釈制度はなく,保釈が可能になるのは起訴されてからとなっています。また,殺人罪のような重大犯罪,特に本件のように何人も死傷させている事件では,起訴された後であってもなかなか保釈が認められるものではありません。弁護人からすると,非常に抽象的な罪証隠滅の恐れ等を理由に,保釈が通らない事案も数多いと感じます。

それに比べると,高額の保釈保証金を設定するという条件は付くものの,被疑者段階で,なおかつ本件のような重大事件であっても,身体拘束からの解放の途を残しておくグアムの制度は,ずいぶん大胆な制度のように感じられました。
(もっとも,これだけ高額の保釈保証金を納めるのは非常に難しいでしょうから,事実上釈放はされないことには変わりないのでしょう)

同様の制度を日本にそのまま導入してよいかは検討する必要がありますが,少なくともまずは争いの無い比較的軽微な事件から,被疑者段階での保釈制度を導入して,不必要な身体拘束を減らしていってもよいのではないか,と思いました。

(新谷泰真)

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