いい加減な顧問弁護士
先般ある苦情の相談を受けました。その法律事務所は年間1万500円で顧問になってもらえるのだそうです。相談者は顧問契約を結び,事件の相談をしました。
相談を受けてくれたのは事務員でした。事務員は,事件の相手に対してしかるべき請求をしてくれると約束しました。しかしながら事件は一向に進展しません。電話して尋ねると内容証明を送ってくれたというのですが,その後も動きはありません。改めて事務所に尋ねると,担当事務員が変わったとのことでした。
新たな担当事務員は,交代したばかりで事件の内容はよくわからないと言います。業を煮やした相談者が弁護士に会わせてほしいというと,弁護士は会わないことになっていると言われました。
相談者は弁護士に会ったことがないと言います。そんなふざけた話はありません。非弁護士提携の疑いありとのことで,所属弁護士会に伝えました。
最近極めて低廉な価格で「顧問」を集める事務所が散見されます。何かあったときのために関係を持つこと自体は依頼者にとっても事務所にとってもメリットのあることかもしれませんが,いざというときにきちんと動いてくれる事務所を選ばないと何の意味もありません。顧問を選ぶなら,しっかり,良い事務所を選ぶようにして下さい。
と言ってもどう選んだらよいかわからないという方も多いでしょう。そんな時はいくつかの事務所に同じ内容の相談を持ちかけると良いです。対応の丁寧さや回答の正確さを比較することができると思います。
(櫻井)
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