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2012年9月19日 (水)

遺言のススメ(1)--遺言執行者の指定

 いま,遺言がブームです。『簡単遺言作成マニュアル』とか,『遺言ノート』のような本が出回っています(たまたま同じ書名の本があるかもしれませんが,他意はありませんのでご容赦ください。)。
団塊の世代がリタイアする時期を迎え,次の世代のことを考える時期に差し掛かっているのでしょう。

 遺言を作るのはよいことです。遺言を作っておかなかったために,兄弟姉妹がどろどろの争いを繰り広げ,5年も10年も遺産分けで揉めている,というケースは珍しくありません。

 とくに親御さんと同居していた長男と,それ以外の兄弟が両親の遺産を争うというケースが多いですね。長男からすれば親の面倒を看たのだから多くもらって当然ということになりますし,兄弟からすれば長男ばかりかわいがってもらってずるい,となるのでしょう。

 このようなときに,遺言があれば紛争を予防できます。自分が亡くなったときは,長男に相続させる,と書いておけばよいわけです。

 生前に贈与することもできますが,贈与税がかかりますし(ただし,相続時精算課税制度という制度があります。とくに住宅資金の場合には,特例が使える可能性があります。),先に渡してしまうと,それ以降面倒を看てもらえなくなった,ということが起こりえます(いわゆる忘恩行為として取消しが問題となります。)。

 そこで遺言を作るわけですが,遺言には,自筆遺言と公正証書遺言があります。自筆遺言は,簡単に作成することができますが,要件を満たしていないと無効になりやすいという問題があります。できれば,公正証書遺言の方がよいでしょう。公正証書遺言は,公証
人役場に相談すれば自分でも作ることができますが,できれば,専門家に相談した方がよいでしょう。遺言は作るだけではダメで,執行しなければならないからです。

 遺言を執行する人のことを,遺言執行者といいます。遺言を作るには,遺言執行者を指定しなければなりません。遺言執行者は,遺言に書かれたとおりに職務を執行します。不動産であれば,登記名義を変更します。相続人自身が遺言執行者になることもできますが,専門家に依頼することもできます。公正証書遺言の作成を弁護士に依頼する場合には,遺言執行者も弁護士を指定することが多いでしょう。

遺言のことが気になりましたら,まずはお気軽にご相談ください。

(田岡)

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