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2012年3月18日 (日)

事業としての不動産賃貸借7(賃料の増・減額請求)

 バブル経済の崩壊から20年、不動産の相場も賃料の相場もかつてほど大きく変動することはなくなりました。しかしそれでも都市部の賃料の相場は意外に変化しています。気づいた時には賃料の額が相場とかけ離れていたということがよくあります。こんなときにはどうしたら良いでしょうか。

 賃料が相場と比較して不相当になったときは貸主借主のいずれからも賃料の増減額の請求ができます。通常は申し入れをして話合いが持たれ、最終的には双方の合意で新しい賃料が決まるのですが、話がまとまらないこともあります。

 そんな時には賃料の増額・減額の調停を起こすことができます。裁判所の調停で賃料を決めるのです。調停が成立しなかったときは裁判を起こすことができます。調停をせずに裁判を起こすことはできません。また、調停も訴訟も素人の方が進めることは難しいので、弁護士に依頼して下さい。

 調停が起こされるとたいていの場合は鑑定を行います。適正な賃料額を決めるわけですから、この鑑定の結果がかなりの程度重要視されます。ですから調停や訴訟を起こす時も、予め鑑定の結果について見通しを立てることが重要です。

 貸主から増額を求められた借主は、賃料が決まるまでは少なくとも現状どおりの賃料を払い続ける必要があります。相場はもっと安いはずだと主張して低い賃料しか払わないでいると、債務不履行で契約を解除される場合があるので注意が必要です。また、借主から減額を求められた貸主も、現状通りの賃料を請求できます。

 賃料増減額の調停まで申立てる人はあまり多くありません。けれども賃料の増減がいっぺんに大幅になされることはありません。たとえ近隣の相場と違っても、新規の賃料と継続賃料は違うからという理由で、直ちに相場なみの金額が認められないことの方が多いのです。そうならないためにも、労を惜しまず然るべき手続きを取ることが大切です。

(櫻井)

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