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2012年3月27日 (火)

原発ADRの動きが活発になっています。

 久々に原発賠償の話題です。東京の弁護団で活動していますが、身近に見聞きするだけでも色々な動きがあります。

 大きく報道された通り2月27日に申立て1号案件が和解成立に至りました。 
 http://ghb-law.net/?p=231

 大熊町、原発から5キロにお住まいだった方が都内に避難してきて昨年9月1日に原子力賠償紛争解決センターにADRの申立てを行ったものです。

 申立当時は、帰還できないことを前提に不動産の全損分を請求することについて正直「何て大胆な」と感じたりもしましたが、いざ現実になってみると、ようやくここまで来た実感とともに帰還できないことが確定したようで複雑な思いもあります。

 つい先日は、避難者が多く住む江東区の集合住宅にて、この申立人の生のお話しを聞く講演報告会を東京三弁護士会で主催しました。予想以上にたくさんの人が来て、何故そんなに早くに申立てをしたのか?途中迷いはなかったのか?東電はどんな対応をしてきたのか?これからどうするのか?等々の話に熱心に耳を傾けていました。同じ立場の人が勇気をもって先陣を切り、完全ではないにしろ生活再建のための足がかりを一早く掴んだ経験談は少しばかりの勇気を与えたようです。できればまた同様の企画を行っていきたいと考えています。

 この1号案件以外にも実は続々と和解案が出されています。とにかく早期に救済をということで一部和解による支払いを促す案もあれば、被災者の精神的苦痛に理解のない残念な和解案もあります。被災者にとっても弁護団にとっても踏ん張りどころだと感じます。

 そんな中、福島県の現地では行政区を中心としたADRの集団申立ての動きが活発です。南相馬、双葉町、飯舘村等々・・・今まで耐え忍んでいた被災者の怒りの声がものすごいエネルギーになりつつあります。年末に初めて集団申立て(何と130人!)をした南相馬の件は早くも(3か月経過しているから実際はそう早くもないですね)4月には和解案が出るそうです。130人を同様の論点を持ついくつかのグループに分けて、その中の代表を中心に調査審理しているようです。これをチャンピオンシップ方式(センターがネーミングした)と呼ぶようですが、わたしも書いていてどんな審理方式かよく分かっていません。いずれきちんと報告できればと思っています。

 原発事故から1年が経過し、ますます地味になりつつあるテーマですが、賠償問題はむしろこれからが本番です。150万人以上の方が損害賠償問題という法律紛争を抱えていることになります。マスコミ関係者にも法曹関係者にも引き続き関心をお寄せ頂きたく思います。

(亀井)

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