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2012年2月19日 (日)

事業としての不動産賃貸借3(賃借人選び)

 不動産賃貸事業成功のポイントは、良い借主に長く借りてもらうことです。もちろん、学生街のように借り手がいくらでもいて空室がでることがないような地域は別ですが、たいていの場合は空室が出ることは大きなロスにつながります。また、賃料を支払わない借主に居座られるのはより一層の損失です。

 けれども良い借主とそうでない借主を見分けることは容易ではありません。多くの場合は仲介業者や管理会社の選択眼に頼ることになりますが、最終的には自分で決めなければなりません。個人であれば安定した収入があること、事業体であればきちんとした事業であることが第一です。当然のことながら、何をしているかよくわからない会社は要注意です。経営者の資産状況なども明らかにしてもらって判断するべきだと思います。社長が賃貸住宅に住んでいる会社は、私の経験ではあまりお勧めできません。

 やたら声の大きい人はできれば避けたいものです。容易にクレーマーに転化する虞があります。また、やたら値切る人も避けた方が良いです。意外に思われるかもしれませんが、私の経験では、極端に値切る人は払いが悪いです。そういう人は「払う意欲があるから無理なく払える額まで下げてほしい」と考えているのではなく、「払いたくないから下げてほしい」と考えているだけなのだということを私が知ったのは弁護士になってから10年近く経ってからのことでした。あまり厳しく値切る人は、何かあればそれにかこつけてクレームをつけ、うまくすれば賃料をまけさせようとする傾向がありますから、パスするのが賢明です。

(櫻井)

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