2012年もよろしくお願いします。
新年になって早くも10日が過ぎようとしています。
今年は「明けましておめでとうございます」という言葉を用いない年賀状を何枚か頂きました。東日本大震災で亡くなったたくさんの方への追悼とまだ何も明けていないという心情をそこに汲むことができます。
昨年はわたしも弁護士会の活動、原発被災者賠償弁護団の活動などを通じて災害復興に力を注いだ年でした。都内の避難所、避難住宅、郡山、いわき、南相馬など各地で震災や原発関係の説明会・相談会を行いました。
今思えば1年前はまさかこういう年になるなどと思っていませんでしたから1年後もどういう風に2012年を振り返っているのか予想できません。
ただ間違いなく言えるだろうと思うのは弁護士として、ひとりの人間として、引き続き原発賠償問題を中心に災害復興のために活動していくだろうということです。
都内には8000人以上の方が今もなお避難しています。その大半は福島原発から逃れてきた方です。中には原発から僅か数キロのところに自宅があり、もはや一生戻れないことを覚悟している方もいます。いつか帰れるだろうと願い続けている方もいます。
どちらも辛いことに違いはありません。何もまだ終わっていないのです。
テレビや新聞を見ていても、そしてこの弁護士業界を見渡しても、震災直後にあったような復興支援の熱が冷めつつあるのではないか、と感じることがあります。関心をもつ人、活動に携わる人が限られつつあるからです。
ここ何年か刑事事件で再審の動きが活発になっていますが、どの事件もこれまでの道のりはとても長く、極めて地味な活動の元にあったはずです。その努力の偉大さに改めて尊敬したくなります。
震災復興も原発被害救済も長く続く地味な山登りの始めにすぎません。息切れするには早すぎます。
多くの方の力と支えがまだまだ必要です。一緒にがんばりましょう。
昨年は忙しさにかまけてほとんど桜丘法律事務所のホームページで活動報告ができませんでした。今年は原発賠償関係の情報提供も兼ねてなるべく更新を重ねていきたいと思っています。当面のわたしの抱負です。
2012年もよろしくお願いします。
(亀井)
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