LINEヤフー社に対する弁護士会照会について(通報機能を活用したアカウント特定)
投資詐欺やマッチングアプリでのトラブルなど、LINEを通じた被害のご相談をよく受けます。以前は、LINEヤフー社が「弁護士会照会(弁護士が調査のために情報を求める手続き)」に対してなかなか情報開示をしてくれず、私たち弁護士ももどかしい思いをすることが多くありました。
しかし、近時LINEヤフー社側が弁護士会照会への対応を変えたため、通報機能を正しく使うことで、相手の情報を特定できる可能性が広がりました。
これまで、SNS事業者は通信の秘密やプライバシーの観点から、裁判所を通さない情報開示には非常に消極的でした。特にLINEは、氏名や住所を登録せずに利用できるため、被害者が相手のLINEしか連絡先を知らない場合、調査が完全に行き詰まってしまうことが少なくなかったのです。
これに対し、弁護士会からもSNS事業者の対応について、「被害回復の大きな障害になっている」と強い意見が出されていました。
しかし、昨年末以降、現在は、前述の通りLINEヤフー社側が弁護士会照会への対応を変えたため、LINEの通報機能をきっかけにして、弁護士会照会で相手の電話番号を確認できるようになりました。
「通報しても無視されるだけじゃないの?」と思われるかもしれませんが、この手続きにおいて「通報」は、特定のアカウントをシステム上で一意に特定するための重要な目印になるのです。
もしあなたがトラブルに巻き込まれたら、弁護士に相談する前に以下の準備をしておいてください。これがあるだけで、その後の手続きがスムーズになります。
・LINEアプリを最新版にする
まずは、ご自身のLINEを最新の状態にアップデートしてください。
・「プロフィール画面」から通報する
必ず相手の「プロフィール画面」にあるメニューから通報してください。
・通報した「日時」と「回数」をメモする
これが最も重要です。
通報した正確な時刻(分単位)と、何回通報したかを記録してください (〇〇〇〇年〇〇月〇〇日 15時20分に1回、など)。通報画面のスクリーンショットを撮っておくのが一番確実です。
弁護士会照会により、相手の電話番号が判明すれば、そこから相手の氏名・住所等が判明する可能性が出てきます。ただ、時間が経つと情報が削除されてしまい、調査ができない可能性が高くなりますので、「怪しい」と思ったら早めに弁護士に相談されることをお勧めいたします。
(大窪和久)


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