2016年11月22日 (火)

12月,1月の神山ゼミ

神山ゼミを以下の要領で行います。

日時

平成28年12月19日(月)午後6時から午後8時頃まで
平成29年 1月17日(火)午後6時から午後8時頃まで

★12月のゼミ後には懇親会を予定しています。

場所
伊藤塾東京校521B教室

http://www.itojuku.co.jp/keitai/tokyo/access/index.html

備考
法曹,修習生,学生に開かれた刑事弁護実務に関するゼミです。刑事弁護を専門にする神山啓史弁護士を中心に,現在進行形の事件の報告と議論を通して刑事弁護技術やスピリッツを磨いていきます。

特に,実務家の方からの,現在受任している事件の持込相談を歓迎いたします。
方針の相談や,冒頭陳述・弁論案の批評等,弁護活動にお役立ていただければと思います。
なお,進行予定を立てる都合上,受任事件の持込相談がある場合には,参加連絡の際にその旨伝えていただけると助かります。

参加を希望される方は予めメールにて,下記の事項を鈴木彩葉(suzuki@sakuragaoka.gr.jp)までご連絡下さるようお願いします。

※スパム対策として,@を全角にしています。半角の@に変換して送信してください。

[件名] 12月の神山ゼミ(1月の神山ゼミ)
[内容]
・氏名:
・メールアドレス:
・持込相談の事件がある場合にはその旨を。
・懇親会の出欠(12月のゼミに参加される方)

皆様のご参加をお待ちしています。

2016年10月23日 (日)

11月,12月の神山ゼミ

神山ゼミを以下の要領で行います。

日時
11月18日(金)午後6時30分から午後8時30分頃まで
12月19日(月)午後6時から午後8時頃まで

★11月の開始時刻がいつもより30分遅くなります。ご注意下さい。

★ゼミ終了後,神山弁護士を囲んでの懇親会を予定しています。

場所
伊藤塾東京校521B教室

http://www.itojuku.co.jp/keitai/tokyo/access/index.html

備考
法曹,修習生,学生に開かれた刑事弁護実務に関するゼミです。刑事弁護を専門にする神山啓史弁護士を中心に,現在進行形の事件の報告と議論を通して刑事弁護技術やスピリッツを磨いていきます。

特に,実務家の方からの,現在受任している事件の持込相談を歓迎いたします。
方針の相談や,冒頭陳述・弁論案の批評等,弁護活動にお役立ていただければと思います。
なお,進行予定を立てる都合上,受任事件の持込相談がある場合には,参加連絡の際にその旨伝えていただけると助かります。

参加を希望される方は予めメールにて,下記の事項を鈴木彩葉(suzuki@sakuragaoka.gr.jp)までご連絡下さるようお願いします。

※スパム対策として,@を全角にしています。半角の@に変換して送信してください。

[件名] 11月の神山ゼミ(12月の神山ゼミ)
[内容]
・氏名:
・メールアドレス:
・懇親会出席の有無:
・持込相談の事件がある場合にはその旨を。

皆様のご参加をお待ちしています。

2016年9月17日 (土)

10月,11月の神山ゼミ

神山ゼミを以下の要領で行います。

日時
10月24日(月)午後6時から午後8時頃まで
11月18日(金)午後6時30分から午後8時30分頃まで

★11月のみ開始時刻が30分遅くなります。ご注意下さい。

★ゼミ終了後,神山弁護士を囲んでの懇親会を予定しています。

場所
伊藤塾東京校521B教室

http://www.itojuku.co.jp/keitai/tokyo/access/index.html

備考
法曹,修習生,学生に開かれた刑事弁護実務に関するゼミです。刑事弁護を専門にする神山啓史弁護士を中心に,現在進行形の事件の報告と議論を通して刑事弁護技術やスピリッツを磨いていきます。

特に,実務家の方からの,現在受任している事件の持込相談を歓迎いたします。
方針の相談や,冒頭陳述・弁論案の批評等,弁護活動にお役立ていただければと思います。
なお,進行予定を立てる都合上,受任事件の持込相談がある場合には,参加連絡の際にその旨伝えていただけると助かります。

参加を希望される方は予めメールにて,下記の事項を鈴木彩葉(suzuki@sakuragaoka.gr.jp)までご連絡下さるようお願いします。

※スパム対策として,@を全角にしています。半角の@に変換して送信してください。

[件名] 10月の神山ゼミ(11月の神山ゼミ)
[内容]
・氏名:
・メールアドレス:
・懇親会出席の有無:
・持込相談の事件がある場合にはその旨を。

皆様のご参加をお待ちしています。

70期募集要領


桜丘法律事務所は70期弁護士を以下の要領で募集します。

なお,当事務所への応募に当たっては,事務所の雰囲気を事前に知っていただいた上で応募していただくという意味でも,事務所説明会または神山ゼミに参加していることが望ましいですが,必須の条件ではありません。

事務所説明会及び神山ゼミの開催予定日については,開催告知を本ブログにアップしていますので,そちらをご参照ください。

 

募集人数 1名

 

条件

入所後1年ないし1年6か月で,事務所の指定に従い法テラスのスタッフ弁護士又はひまわり基金公設事務所の弁護士として地方に赴任できる方。法テラス・ひまわりの別及び任地についての希望はお聞きしませんので,ご注意下さい。

 

選考方法

1.書面審査

2016年12月1日から2017年1月13日(当日消印有効)までの間に,履歴書,志望理由書及び司法試験の成績票(写し可)をお送り下さい。

なお,応募書類は原則としてお返ししませんが,返還を希望される場合には応じますので,返信用封筒を併せてお送り下さい。

応募者数が一定数を超える場合には,書面審査の結果面接をお断りすることがあります。


2.面接

2017年月28日(土)及び29日(日)に実施します。同日他の事務所の面接の予定が入っている人に対してはなるべく面接時間の配慮を致します。

2016年9月 6日 (火)

70期修習生向け事務所説明会のお知らせ

合格者の皆さん,おめでとうございます。

 

桜丘法律事務所では,下記要領にて70期修習予定者に対する事務所説明会を行います。

当事務所の70期の採用予定は1名ですが,下記のように司法研修所刑事弁護上席教官の神山弁護士による刑事弁護の話や所長の櫻井弁護士による弁護士のあり方についての話などもありますので,応募の予定のない方も,興味のある方はご自由にご参加下さい。

 

参加希望者は,件名を「事務所説明会参加希望」として,

①名前(ふりがな)

②メールアドレス

③参加希望日

④懇親会参加希望の有無

を明記の上,鈴木(suzukisakuragaoka.gr.jp)宛にメールにて申込をして下さい。

※スパム防止のため@を全角にしています。半角に変換して送信して下さい。

 

当事務所は,日弁連のひまわり基金公設事務所又は法テラスのスタッフ弁護士として地方で勤務する新人弁護士の養成を続けています。

弁護士過疎解消をはじめ,公益的な弁護士業務に幅広く関心のある方のご参加をお待ちしています。

とりわけ当事務所に入所を希望されている方にはぜひおいで頂いて事務所の雰囲気を知って頂きたいと考えています。

 

当日は東電OL殺人事件主任弁護人であり,刑事専門弁護士である神山啓史弁護士による刑事弁護講演も予定されています。

刑事事件に興味のある方も是非ご参加下さい。

なお,準備の都合上,各回先着30名とさせて頂きますのでご了承下さい。

 

第1回 平成28年10月25日(火)18:00~20:00頃まで

    【場所】伊藤塾本館2階の521B教室(東京都渋谷区桜丘町17-5)

第2回 平成28年10月26日(水)18:00~20:00頃まで

    【場所】渋谷協栄ビル3階の132教室(東京都渋谷区桜丘町17-6)

    ※ 第2回の説明会会場が下記に変更になりました。

       【場所】伊藤塾本館2階の521B教室(東京都渋谷区桜丘町17-5)

第3回 平成28年11月7日(月)18:00~20:00頃まで

    【場所】伊藤塾本館2階の521B教室(東京都渋谷区桜丘町17-5)

 

説明会内容

第1部 約60分

桜丘法律事務所の紹介   櫻井光政所長

第2部 約60分

刑事弁護講演       神山啓史弁護士

終了後,事務所見学と懇親会を予定しています(参加自由)。

 

〒150-0031 東京都渋谷区桜丘町17-6    

渋谷協栄ビル7階 桜丘法律事務所

電話 03-3780-0991

http://www.sakuragaoka.gr.jp

 

2016年8月30日 (火)

勾留請求却下率の増加について

 少し前になりますが、容疑者の勾留請求却下率が過去10年間で5倍超になったとの報道がありました。

 http://www.sankei.com/affairs/news/160328/afr1603280008-n1.html  

 報道によれば、全国の地裁、簡裁で平成17年に0.47%だった勾留請求却下率は平成26年には2.71%まで上昇し、過去10年間で約5.8倍になったということです。日本では昔から「人質司法」と言われ、裁判官が被疑者被告人の身柄拘束を安易に認めてしまうことが問題とされてきました。ただ、裁判所が身柄拘束を安易に認める傾向は変わってきており、報道にもあるとおり否認事件であっても最高裁が身柄拘束を認めない判断をするようになっています。

 私は11年の間司法過疎地と呼ばれる場所で弁護士をしており、その間地域で刑事事件を数多く担当しました。私が担当した刑事事件で捕まった方から一番多く受けた訴えは「一刻も早く外に出たい」というものでした。刑事事件で結論的には罰金刑や懲役刑の執行猶予がなされる場合であったとしても、その結論が出るまでに何日間もずっと身柄拘束が続くということによって、精神的に相当追い詰められてしまいます。また、身柄拘束で仕事に行けないことによって職場を首になるなどその後の生活にも大きな影響を及ぼすことになります。

 早急に身柄拘束を解くため弁護人が勾留請求の却下を求めたり、裁判官がなした勾留決定に対する準抗告を行うことはとても重要です。前記のように裁判官が身柄拘束を安易には認めないようになっているとはいえ、弁護人が身柄拘束を争わなければずっと身柄拘束されてしまう危険は依然として高いからです。

 被疑者勾留が続きそのまま起訴された後であっても、保釈が認められる場合には身柄拘束は解かれることにはなります。ただ、起訴される前の被疑者勾留だけでも原則として10日間までは身柄拘束されることとなり、その間の不利益は非常に大きいものがあります。

 現在施行されている刑事訴訟法では、死刑又は無期もしくは長期三年を超える懲役もしくは禁固にあたる刑の事件の被疑者が勾留され身柄拘束されている場合には、国が弁護人をつけることとされています(被疑者国選制度。なお法改正により、2018年6月までにはすべての被疑者勾留事件まで国が弁護人をつける形に制度が変わります)。私も被疑者の国選弁護人として数多くの事件で被疑者の身柄拘束を争ってきました。ただ被疑者の国選弁護人として活動できるのはすでに勾留されてしまった「後」のこととなってしまいますので、弁護人がベストを尽くしたとしても勾留により身柄を拘束されるリスクそのものをゼロにすることはできません。

 身柄拘束されるリスクを少なくするためには、勾留される前、できれば逮捕される前に弁護人がつくことが本来望ましいです。逮捕される前に弁護人が被害者と示談交渉するなどして、捜査機関に逮捕をさせないようにする活動ができればベストです。

 また、逮捕されてしまったとしても、早急に弁護人がつけば勾留請求の取消を求めることで勾留されることを防ぐことができます。逮捕された直後は前記のように被疑者国選制度は使えませんが、弁護士会で実施している当番弁護士制度を使い無料で弁護士に接見に来てもらうこともできます。

 当事務所では刑事事件に関する相談については無料となっております。前記の通り身柄拘束に対してはいち早い弁護士による対応が重要となりますので、ご家族が警察に捕まってしまった場合であるとか、自分が刑事事件で捕まるか不安に思っている場合などはお気軽にご相談していただければと思います。

(弁護士 大窪和久)

2016年8月23日 (火)

9月,10月の神山ゼミ

神山ゼミを以下の要領で行います。

日時
9月15日(木)午後6時から午後8時頃まで
10月24日(月)午後6時から午後8時頃まで

場所
伊藤塾東京校521B教室

★ゼミ終了後に神山弁護士を囲んでの懇親会を予定しています。

http://www.itojuku.co.jp/keitai/tokyo/access/index.html

備考
法曹,修習生,学生に開かれた刑事弁護実務に関するゼミです。刑事弁護を専門にする神山啓史弁護士を中心に,現在進行形の事件の報告と議論を通して刑事弁護技術やスピリッツを磨いていきます。

特に,実務家の方からの,現在受任している事件の持込相談を歓迎いたします。
方針の相談や,冒頭陳述・弁論案の批評等,弁護活動にお役立ていただければと思います。
なお,進行予定を立てる都合上,受任事件の持込相談がある場合には,参加連絡の際にその旨伝えていただけると助かります。

参加を希望される方は予めメールにて,下記の事項を鈴木彩葉(suzuki@sakuragaoka.gr.jp)までご連絡下さるようお願いします。

※スパム対策として,@を全角にしています。半角の@に変換して送信してください。

[件名] 9月の神山ゼミ(10月の神山ゼミ)
[内容]
・氏名:
・メールアドレス:
・懇親会の出席の有無
・持込相談の事件がある場合にはその旨を。

皆様のご参加をお待ちしています。

2016年8月 7日 (日)

就職活動と前科・前歴

 被疑者、被告人から、警察に捕まったことが就職活動に与える影響について相談を受けることがあります。

 典型は、

① 履歴書の賞罰欄に捕まったことを書かなければならないのか、

② 前科や前歴のことを面接でどのように言えば良いのか、

というものです。

 弁護士によって回答は別れると思いますが、私なりの考え方をお伝えさせて頂きます。

 先ず、①の問題についてお話しします。

 結論から言うと、前歴に留まる限り記載しなくても構わないと思います。他方、前科をお持ちお方の場合、賞罰欄に「なし」とは書けません。この場合、賞罰欄を空欄にしておいたり、賞罰欄のない履歴書を使用したりして対処することになります。

 前歴とは、罪を犯したものの起訴猶予になった履歴や、少年時代に処分を受けたりした経歴などをいいます。前科とは分かりやすく言えば、裁判所で有罪判決を受けたことをいいます。

 履歴書「賞罰」欄の「罰」の解釈について、東京高裁(東京高判平3.2.20労判592-77)は、

「履歴書の賞罰欄にいわゆる罰とは、一般的には確定した有罪判決をいうものと解すべき」

と判示しています。

この判例では上告がされていますが、最高裁でも東京高裁の判断は維持されています(最判平3.9.19労判615-16)。

 この判決を根拠にすれば、「有罪判決を受けたわけではないから『罰』はない」という解釈が成り立ちます。ここから前歴である限り賞罰欄には記載しなくても良いのではないかというアドバイスが導かれます。

 他方、確定した有罪判決を受けている場合、賞罰欄に「なし」と記載することはできません。

 しかし、積極的に告知しないことにはそれほどの問題はないと思います。

 前の職場においてセクハラ・パワハラを行ったとして問題にされたことを告知しなかったことを理由とする解雇の可否が問題となった事案ではありますが、東京地裁(東京地判平22.11.10労判1019-13)は、

「告知すれば採用されないことなどが予測される事項について、告知を求められたり、質問されたりしなくとも、雇用契約締結過程における信義則上の義務として、自発的に告知する法的義務があるとまでみることはできない。」

と判示しています。

 少し大雑把に言えば、要するに積極的に虚偽を述べない限り秘匿しておく分は構わないという理解が成り立ち得るということです。セクハラ・パワハラと前科は異なりますが、これを類推することで、賞罰欄を空欄にしておいたり、賞罰欄のない履歴書を使ったりすることは差し支えないのではないかというアドバイスが導かれます。

 次に、②の問題についてお話しします。

 この問題への回答のヒントも上述の東京地裁の判例にあります。

 尋ねられた場合に積極的に嘘を言うことはできませんが、嘘にならない範囲で回答したり、聞かれない限り黙っているという姿勢で臨んだりすることは差支えないのではないかと思います。

 以上が就職希望者、労働者側の立場に立ったアドバイスになります。

 なお、これとは逆に使用者側から前科・前歴のある人の採用を見合わせる方法を尋ねられた場合には、特定の書式の履歴書の使用を指定したり、面接で明確に尋ねたりしておくといったアドバイスをすることになります。

「採用を望む応募者が、採用面接に当たり、自己に不利益な事項は、質問を受けた場合でも、積極的に虚偽の事実を答えることにならない範囲で回答し、秘匿しておけないかと考えるのもまた当然であり、採用する側は、その可能性を踏まえて慎重な審査をすべきであるといわざるを得ない。」

と判示した判例もあるため(前掲東京地判平22.11.10労判1019-13)、採用側には注意が必要です。

(弁護士 師子角 允彬)

2016年7月14日 (木)

慰謝料肩代わりの約束と不倫・不貞

「不倫女性が慰謝料をチャラにする『法律の抜け穴』の存在とは」という記事が下記のサイトに掲載されていました。

http://woman.excite.co.jp/article/lifestyle/rid_Wooris_208213/

http://woman.excite.co.jp/article/lifestyle/rid_Wooris_208213/

 記事には、

「『もしあなたの奥さんから慰謝料を請求されたら……』と不倫女性が不安を訴えるのに対し、夫が『大丈夫! 何かあってもお前を守るから』などと無責任な発言をして、慰謝料肩代わりの約束に至るケースが多いようです。」

と書かれています。

 ここで言う「慰謝料肩代わりの約束」というのは、

「妻が(夫の)浮気相手に慰謝料を請求してきた場合、夫が慰謝料を立て替えて妻に支払うという約束」

を意味しているようです。

 このような契約を結んでいれば、不倫相手女性に慰謝料を請求しても、夫の財産(夫婦共通の財産)から不倫相手女性にお金が流れるため、妻は不倫相手女性に不貞慰謝料を請求しにくいというのが記事の論旨のようです。

 こういう不審な記事を真に受ける方は少ないとは思います。しかし、「慰謝料肩代わりの約束」なる契約を結び、安心して不貞行為に及ぶ方がいないように注意喚起しておきます。なお、問題の記事が例示しているのが、夫が第三者女性と不倫をした場合のようですから、以下ではその場合を例に解説します。

 先ず、安心して不貞行為の相手方になるため「慰謝料肩代わりの約束」を結んだとしても、契約の有効性には強い疑義があります。

 法律の基礎的な論点として「動機の不法」という問題があります。賭博資金を得るため金銭消費貸借契約をした場合、売春目的で家屋の賃貸借契約をした場合などのように、契約をする目的ないし動機が違法な場合、その契約の効力をどのように理解するかという問題です。

 判例は当事者が動機を法律行為の内容とした場合、一方の違法な動機を相手方も知っている場合などで契約を無効だと判示してきました。

 不倫は犯罪ではありません。しかし、民法上の違法行為ないし不法行為には該当します。不貞関係を維持するため、予め「慰謝料肩代わりの約束」をする場合、そこには違法行為を行うために契約を結んでいるという要素が出てきます。また、不倫への心理的負担を軽くし、これを容易にするために契約を結んでいることは不倫をする夫も不倫相手女性も知っているわけです。通説的な理解を前提にすれば、「慰謝料肩代わりの約束」は無効と判断される可能性が高いと思います。実際、大審院時代のものではありますが、不倫をした夫が不倫相手の女性に将来結婚することを約した上で扶養料を支払うことを内容とした契約について、その法的効力を否定した判例もあります(大判大正9.5.28大審院民事判決禄26773頁参照)。契約が無効である場合、不倫相手女性にも普通に負担割合が生じてきます。

 また、夫婦共通の財産からの金銭の流出が抑止力になるのは、婚姻関係が維持される場合だけです。妻が不貞夫との離婚を決意した場合、不貞夫と不倫相手女性との間での内部的負担割合がどうなっていようが妻にとっては関係ありません。

 ここで重要なのは、妻が不貞夫と別れるつもりになるかどうかは不倫相手女性に全く予測できないことです。偶然的な事情に依存せざるを得ない時点で、紛争予防を目的とした枠組みとしてはかなり問題があると思います。

 記事では行政書士が「不倫女性から依頼を受けて公正証書など公的書類を作成したケースは100件をくだらない」とも書かれています。

 公証人法26条は無効の法律行為について公正証書を作成することを禁止しています。この記事が本当であるとすれば、公正証書の作成に何等かのイレギュラーな事情が介在している可能性もあると思います。

 法律の抜け穴はそうそうありませんし、見つけようとしたところで不幸になる人が増えるだけです。法律の抜け穴を標榜する記事は真に受けないのが一番です。

(弁護士 師子角 允彬)

2016年7月 1日 (金)

会社役員を辞めたい

 辞めたいのに辞められないというお悩みは、従業員の方だけではなく会社役員(取締役、監査役など)の方にもあるようです。辞められない背景事情により幾通りかの進め方がありますが、今回はオーソドックスな辞め方についてお話します。

 会社役員と会社との関係は委任に関する規定に従うとされています(会社法330条)。

委任契約は各当事者からいつでも解除することができます(民法651条)。

相手方に不利な時期に委任契約を解除した場合、損害賠償義務を負う場合があります(民法6512項本文)。しかし、やむを得ない事由に基づいて契約を解除した場合には、損害賠償義務を負うことはありません(民法6512項但書)。

また、損害賠償義務を負う場合でも、我が国の法制上、賠償額は実損額に限られます。そして、損害が生じたこと及びその額の立証責任は、賠償を請求する側、会社側にあります。

このルールを理解していれば、損害賠償のリスクを抑制しながら辞めることはそれほど難しくありません。

具体的には、一定期間に渡って引継ぎ事務を行うことを申し出ながら辞任の意思表示をすることになります。引継ぎ期間を設けるのは「不利な時期」と言われることを避けるためです。また、引継ぎをしておけば普通は「損害」が生じることはありません。なお、引継ぎを申し出ておけば、仮に会社側が引継ぎを指示しなかったとしても、そのことによって生じた損害は自業自得という言い方をするためでもあります。

辞任した後は、それを会社に登記してもらうことになります。会社が登記をしない場合には、会社を相手取り、辞任登記手続を行うことを求める訴訟を提起することができます。これにより判決が得られれば、会社が登記をしなくても、単独で退任登記をすることが可能になります(ただし、最低員数を欠くことになる場合には仮取締役の選任の申立など更に別途の手続きが必要になります)。

辞めたことを登記上も反映させることができれば、この問題は一件落着です。

(弁護士 師子角 允彬)

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